電気・計装設備、電子部品(電子基板、電気接点等)の受ける環境ストレスには温度、湿度、振動、圧力、腐食性ガスなどのさまざまな要因があります。特に、硫化水素などの腐食性ガスの場合は臨海工業地帯(製鉄所、製油所)、パルプ・製紙工場、火山・温泉地帯などの環境が主な発生源とされています。腐食は機器のさらなる環境においての損耗と考えられていますが、機器の腐食は信頼性及び寿命の低下、トラブルによる機器の緊急停止等の原因につながり、腐食による経済的損失は多大なものになりますが、腐食は対策次第ではコントロール出来るものです。
また、美術館、博物館等では環境ストレスにより、幾世紀前の貴重な美術品、古文書、彫刻等が被害を受けております。これらの貴重な文化遺産等は、破損した場合修復に莫大なコストがかかり、最悪の場合は修復不能となり甚大な損害になります。
鉄鋼業では多くのプロセスで硫化水素ガスが発生します。各プロセスの電気室・計装機器室等に硫化水素ガスが高濃度で存在し、未対策機器の場合高い確率で硫化水素によるトラブルが発生し、機器の長期使用は望めません。
原油には産地によって高濃度の硫黄分や無機塩類などが含まれています。原油蒸留の際に加熱炉で高温加熱するとその一部が分解し、硫化水素などの腐食性ガスが生成されます。これらのガスが電気機器、電気接点等の腐食の原因となります。近年、原油中に含まれる硫黄の成分が多いものが処理され、硫化水素ガスの対策が重要になってきています。
水処理施設では、臭気の原因となるアンモニア、硫化水素ガス等が発生します。各設備は人体に対して影響のない臭気強度で設計されていますが、機器はさらに低い濃度で被害を受けています。また薬品注入プラントの漏洩安全対策としても使用します。
噴火活動を伴わない静穏な活火山の多くではマグマと地表の間に熱水系が発達しており、ガス、温泉、火山湖水などとして一部の流体が地表に流出しています。特に、ガスは地下から届いた「e-mail」であり、それを読み解くことで熱水系の変化を知るきっかけとなります。熱水系はマグマ脱ガス活動を敏感に反映するので、ガスや温泉水の観測から静穏な火山におけるマグマ活動の動揺を察知できる可能性があります。
ジェイエムエスの硫化水素対策機器は、空気中に存在する硫化水素などの腐食性ガス及び臭気の原因となる物質を測定し、適切な環境では除去までを行います。設備環境調査、設備環境調査に基づくシステム設計、導入後の環境モニタリング装置、化学吸着剤の残量測定及び交換時期予測、化学吸着剤の交換等の一貫したサービスをご提案、ご提供します。
環境中に存在する硫化水素濃度を測定します。潜在的に存在する微量の硫化水素から人体に影響のある火山や下水の測定まで様々な条件に適応します。
腐蝕性ガス試験片 |
ポータブル・据付型 濃度測定器 |
硫化水素ガス無線 モニタリングシステム OdaLog オダログ |
下水汚水用硫化水素 濃度測定器 Odalog オダログL2 |
機器腐食の原因となる空気中の塵、ごみを除去し、化学吸着剤により対象空気から硫化水素成分を除去します。さらに微小な粉塵も除去することできれいな空気を提供します。
化学吸着剤 |
ピュラグリッド ハニカム状 ケミカルフィルタ |
腐蝕性ガス・臭気除去装置 |
硫化水素濃度の経時変化をモニタリングすることで硫化水素濃度が増加する原因がわかり、トラブルを解決する対策を立てられます。また吸着剤の残量分析を行い、最適な交換時期をご提案します。
腐蝕性ガスモニターロガー |
吸着剤残量分析 |
光触媒よりも高い効果で、制御盤や操作盤を硫化水素による腐食から保護します。盤内の制御/電気機器のトラブルに起因する様々な損失を未然に防ぎます。
制御盤内清浄化ユニット Corro-Shooter® |
腐蝕防止コーティング塗料 |